マルコによる福音書
終末の徴(しるし)
13-3
イエスがオリーブ山で神殿の方を向いて座っておられると、
ペトロ、ヤコブ、ヨハネ、アンデレが、ひそかに尋ねた。
13-4
「おっしゃってください。そのことはいつ起こるのですか。
また、そのことがすべて実現するときには、
どんな徴(しるし)があるのですか。」
13-5
イエスは話し始められた。
「人に惑わされないように気をつけなさい。
13-6
わたしの名を名乗る者が大勢現れ、
『わたしがそれだ』と言って、多くの人を惑わすだろう。
13-7
戦争の騒ぎや戦争のうわさを聞いても、慌ててはいけない。
そういうことは起こるに決まっているが、
まだ世の終わりではない。
13-8
民は民に、国は国に敵対して立ち上がり、
方々に地震があり、飢饉が起こる。
これらは産みの苦しみの始まりである。
13-9
あなたがたは自分のことに気をつけていなさい。
あなたがたは地方法院に引き渡され、
会堂で打ちたたかれる。
また、わたしのために総督や王の前に立たされて、
証(あか)しをすることになる。
13-10
しかし、まず、福音があらゆる民に宣(の)べ伝えられねばならない。
13-11
引き渡され、連れて行(い)かれるとき、
何を言おうかと取り越し苦労をしてはならない。
そのときには、教えられることを話せばよい。
実は、話すのはあなたがたではなく、
聖霊なのだ。
13-12
兄弟は兄弟を、父は子を死に追いやり、
子は親に反抗して殺すだろう。
13-13
また、わたしの名のために、
あなたがたはすべての人に憎まれる。
しかし、最後まで耐え忍ぶ者は救われる。」